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2016年06月18日
現場日記6 ~屋根軽量化による木造住宅の耐震工事①【土葺き瓦の撤去編】~
現在、湖西市内で既存住宅の耐震補強工事を行っています。
本日は、そのお話を。
今回、昭和56年以前の木造住宅にお住まいの方から相談を頂きました。
そこで弊社にて耐震診断と耐震設計を、さらに耐震補強工事をさせて頂いています。
※診断・設計及び、補強工事の各々で申請を行い、以下の湖西市の補助金を利用
湖西市(建築住宅課)
http://www.city.kosai.shizuoka.jp/2227.htm
http://www.city.kosai.shizuoka.jp/2225.htm
4月の熊本地震を見て、改めて耐震補強工事の重要性を痛感しました。
TV映像では、特に瓦屋根の木造住宅の被害が多かったように感じました。昭和に建てられた木造住宅の多くは瓦屋根で、しかも土葺き屋根が殆どです。屋根の重量が重いほど、高い耐震性能が求められるので、耐震的には不利な状況です。
突然ですが、問題です。
”やじろべえ” を想像してみて下さい。
頭が軽いものと、重いもの、二つの”やじろーべえ”があったとします。同じ力を加えて揺らした時、より大きく揺れるのはどちらでしょうか?
正解は、もちろん重い方です。
イメージし易いですよね。
『屋根を軽量化するコト』 は、
耐震を考えた時に非常に効果的な方法です。
今回は屋根の軽量化を補強工事の基本として考えました。
屋根の軽量化だけでは、若干評点が足りなかった為、室内一部の補強(スジカイ・耐震壁)も行います。
今回はその第1回。
先ずは、屋根の軽量化工事の様子をご紹介します。
①工事前
②既設の屋根瓦の撤去
③瓦下の土の撤去
④屋根面の剛性を高める為、合板張り&ゴムアスルーフィング敷込み
これで、下地工事は完了です。
写真では簡単そうですが、2階屋根の上記工事を行うのに職人さん5人掛かりです。
梅雨時期・住みながらの工事という条件もあり、一日でここまで作業を終わらせないと雨漏れが心配です。協力して必死で一日頑張ってもらいました。
翌日は引き続き、1階の屋根瓦の同作業を。
職人さん達の頑張りには、いつも頭が下がります。
本当にお疲れ様でした。
次回は、屋根軽量化による木造住宅の耐震工事② 軽量瓦葺き編です。
シライ
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白井建設株式会社
住まいの設計室しらい一級建築士事務所
http://461.jp/
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