› 日々のコトコト【ラシク設計工房のブログ】 › 「快適・安全」スマートな家

  

2017年03月14日

『快適・安全』スマートな家 ~ずっと安心できる耐震設計・性能を考える~



新たにスタートとした「新シリーズ企画」

テーマは、
 弊社の『家づくりで大切にしているコト』について。

より多くの方々に知って頂き、
皆さんの ”家づくり” の参考になれば幸いです。


第5回目はこちら。
 『快適・安全』スマートな家
  ~ずっと安心できる耐震設計・性能を考える~



 先日、東日本大震災から丸6年が経過しました。
 昨年は、熊本でも震度7を記録。

 たった5年の間に、震度7が2回もです…。


そして、この地域の皆さんが心配しているのは ”東南海地震”
”いつ来てもおかしくない” とずっと言われ続けています。


家の持つ最も基本的な機能は ”住む人を守ること” です。
雨露はもちろん、暑さ・寒さ、地震や台風などの自然災害からも命を守ることが要求されます。

 『住まいが、安心・安全な耐震性能を有するコト』

これは最も基本的な条件のひとつなんです。


弊社では東日本大震災以降、新築はもちろん既築住宅の耐震設計にも真面目に取り組んできました。相談して下さる皆さんは、僕の説明にも真剣に耳を傾けて下さいました。

私たちは、このあたりまえの条件を満たすコトが、家づくりに携わる者としての義務だと思っています。



①それでは、分かりやすく耐震性能の話を。



上の写真を見て下さい。これはメトロノームです。
音楽をテンポを一定に刻む為の道具です。


■ちょっとイメージしてみて下さい。

中心の棒に取り付くオモリがにある時とにある時、どちらが早くテンポを刻むでしょうか?

  簡単ですね。にある時です。


それじゃあ、さらに質問です。

オモリがにある時とにある時、どちらが大きく揺れますか?

  答えは、にある時です。


■このイメージを建物に置き換えてみます。

屋根がより重く、高さもより高い建物が地震の力を受けると、より大きく揺れます。

逆に、より軽く、より低い建物は、より小さく揺れます。

地震の揺れには「周期」と呼ばれるものがあって、重さと高さの条件だけでは一概に言い切れませんが、建物の軽量化高さを低く抑える 手法は、より地震被害のリスクを少なくしてくれるはずです。

弊社ではこの説明を用い、建物と地震の揺れの関係性について、お客様に理解をして頂いています。





②続いて、耐震等級の話です。

昨今は多くの住宅が ”耐震等級3” を満たすように設計・施工がされるようになりました。
【建築基準法で満たさなけばいけない耐震強度1に対して、1.5倍以上の強度を有するコト】

弊社でも、もちろんそれに準じた設計を心掛けています。
※上の写真資料の中で ”赤ペンの先” が示す部分:ここが1.5以上であると耐震等級3



③さらに、弊社ではも一つ注力しているポイントが。
それは ”バランス” です。



上の資料写真を見て下さい。
ペンの先に ”偏心率” という文字が見えると思います。

建物には色んな形があり、それが真四角とは限りません。
真四角の場合は、その中心は対角線の交点となります。
この点を専門用語では ”重心” と呼びます。

耐震性能を考える時、もうひとつ "剛心" と呼ぶものがあります。先程の "重心" が建物の平面上の中心であったのに対し、"剛心" は硬さの中心です(水平力に対抗する力の中心)。

この "重心""剛心"なるべく近ければ近い程、大きな揺れに対しバランスが良い と言える訳です。これを "偏心率" と呼びます。

※2000年(平成12年)の建築基準法改正において、木造住宅においては『偏心率は0.3以下であること』と規定。




弊社では、これを最低でも 0.1以下 にするようにしています。
※設計目標は 0.05以下 です。

熊本地震でも、少数ながら耐震等級3の木造住宅でにも被害があったようです。調査にあたった専門家の方にお話を伺うと、バランスに問題があったのではないかという見解でした。




上の写真にあるように、上下階の同じ場所に壁(耐震性能を有する壁)があるのが分かりますか?

パッとみても安心感がありますよね。
デザイン性を優先するがあまり、こういった基本的な条件を疎かにしてしまうコトに、私たちは反対です。

耐震性能についての説明は、なるべくお客様に分かり易く説明する事を心掛けています。

弊社では、構造計算ソフトで地震時の揺れをシュミレーションした動画もお見せしています。新築計画時や既築住宅の耐震相談の際は、より安心・納得をして頂ければと思います。



【 イベント告知 】

 今月下旬には、弊社イベントとして
 「ライフスタイル見学会」を企画しています。

 実際に生活している家の住み心地を
 ”見て・聞ける” 他には無い特別な見学会です。

開催日が以下の通り決定しました。
 
 開催日:3/25(土)、26(日)と、4/1(土)、2(日)
     ※合計4日間の開催を予定しています
 時 間:9:30~17:00
 場 所:湖西市新居町内

 ※現在、案内チラシを作成中です。

現在、見学希望の方の受付をしております。
お手数ですが、電話・メールにて事前予約をお願い致します。

沢山の方のご参加を、心よりお待ちしております。

 T E L : 0535940636
 メール: shirai-k@za.tnc.ne.jp



シライ
-----------------------------------------------------------------
ラシク設計工房
【一級建築士事務所 (静岡県)知事登録 第7723号】
http://461.jp/
Tel :053-594-0636
Fax :053-594-9703
mail:rashiku@rx.tnc.ne.jp
-----------------------------------------------------------------