2016年10月14日
木造耐震診断資格者講習 ~5年ぶりの資格更新で学んだコト~
今週は、木造耐震診断の資格者講習に行ってきました。
今年度末に有効期限を迎えるので、更新の為の講習です。
更新の為には一日目だけの講習でも良かったんですが、浜松会場での講習だったので技術・知識研鑽の為、2日目の実務講習も希望し・受講してきました。
因みに、先回の講習は2011年。
東日本大震災の直後でした。
そして今回は、2016年の熊本地震の後。
たった5年の間に、震度7が2回も…。
阪神大震災後に震度7(震度7が最大)が設定されて以降、
それを記録したのは、以下の通りです。
1991年01月17日 阪神大震災
2004年10月23日 新潟県中越地震
2011年03月11日 東日本大震災
2016年04月14日 熊本地震
2016年04月16日 熊本地震
僕が生きている間だけでも、日本だけでこれだけの大きな地震があったわけです。地球の寿命をものさしにすれば、5年なんてほんの一瞬の出来事です。改めて、日本は地震の多い国だと思うと共に、心配される ”東海~東南海~南海地震” は「いつ訪れてもおかしくないのだ…」と、講義中も不安な気持ちになりました。
講習の中では、4月の熊本地震の被害状況についての調査結果と、これまでの建築基準法の改正を踏まえた専門的視点からの耐震設計について、以下の提言がありました。
①地震地域係数は、1.0を標準とするコト
(全国どこの地域でも)
→過去地震の少なかった熊本地方では、
この係数が0.8~0.9に設定されていた。
②新築時の耐震等級は3を目標とするコト
(建築基準法で求められる強さの1.5倍)
→熊本地震のように震度7が連続して
発生した場合への対応が必要である。
③新築・既存住宅の耐震・補強計画の際は、
バランス(偏芯率)も重要視するコト
→建物の部位により剛性に偏りがあると、
より弱い部分が変形・損傷を受けやすい。
④水平構面の剛性を高めるコト
(1・2F床面及び、屋根面)
→建築物は立体なので、壁面(垂直面)だけ
でなく水平面の剛性も重要である。
震災から月日が経つと、
どうしても当時の気持ちを忘れがちです…。
僕は意識してYouTubeで震災時の様子と、その時の気持ちを振り返るように心掛けています。
来る地震は防ぎようがありませんが、それに備えることは可能です。建築に携わる者として、知識・技能の研鑽にこれからも努めて行きたいと思います。
シライ
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白井建設株式会社
住まいの設計室しらい一級建築士事務所
http://461.jp/
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